社会福祉法人会計基準/社会福祉法人の設立/税金の島田共同公認会計士事務所
社会福祉法人会計基準 |
目 次 |
(社会福祉法人会計の基準)
第1条 |
1 |
社会福祉事業法(昭和26年法律第45号。以下「法」という)第22条に規定する。社会福祉法人(以下「社会福祉法人」という)は、特段の定めのあるものを除き、この会計基準の定めるところに従い会計処理を行い、法第42条第2項に規定する書類(以下「計算書類」という)を作成しなければならず、この会計基準に定めのない事項については、一般に公正妥当と認められる会計の基準に従うものとする。 |
2 |
社会福祉法人は、この会計基準に基づき、会計処理のために必要な事項について経理規程を作成しなければならない。 |
(公益事業会計及び収益事業会計)
第2条 |
1 |
法第25条第1項に規定する公益事業(以下「公益事業」という)に関する会計及び同項に規定する収益事業(以下「収益事業」という)に関する会計は、それぞれ特別会計として独立した会計単位としなければならない。 |
2 |
公益事業に関する会計の会計処理及び計算書類の作成は、この会計基準に準じて行うことができる。 | |
3 |
収益事業に関する会計については、この会計基準は適用せず、一般に公正妥当と認められる企業会計の原則に従って行わなければならない。 |
(会計の原則)
第3条 |
社会福祉法人は、次に掲げる原則によって会計処理を行い、計算書類を作成しなければならない。 |
|
一 |
財政及び活動の状況について真実な内容を表示すること。 | |
二 |
すべての取引について複式簿記の原則によって正確な会計帳簿を作成すること(注1) | |
三 |
財政及び活動の状況を正確に判断することができるように必要な会計事実を明瞭に表示すること。 | |
四 |
採用する会計処理の原則及び手続並びに計算書類の表示方法については、毎会計年度継続して適用し、みだりにこれを変更しないこと。 | |
(経理区分)
第4条 |
1 |
社会福祉法人の事業活動の内容を明らかにするため、法人本部及び定款に記載した社会福祉事業ごとの区分(以下「経理区分」という。)を設け、その経理区分ごとに収支計算を行わなければならない。 |
2 |
経理区分により、事業内容を明らかにできない場合は、さらに経理区分を細分し、収支計算を行うことができる。 |
(総額表示)
第5条 |
計算書類に記載する金額は、原則として総額をもって表示しなければならない。 |
(計算書類)
第6条 |
社会福祉法人が作成しなければならない計算書類は、次のとおりとする。(注2) | |
一 |
資金収支計算書及びこれに附属する資金収支内訳表 | |
二 |
事業活動収支計算書及びこれに附属する事業活動収支内訳表 | |
三 |
貸借対照表 | |
四 |
財産目録 | |
第2章 資金収支計算及び資金収支計算書等 |
(資金収支計算の目的)
第7条 |
1 |
社会福祉法人は、毎会計年度、支払資金の収入及び支出の内容を明らかにするため、資金収支計算を行わなければならない。 |
2 |
前項の支払資金は、流動資産及び流動負債(引当金を除く)とし、その残高は流動資産の額が流動負債(引当金を除く。)の額を超える額とする。(注3) |
(資金収支計算の方法)
第8条 |
資金収支計算は、当該会計年度における支払資金の収入及び支出に基づいて行うものとする。 |
(勘定科目)
第9条 |
資金収支計算の内容を明瞭に記録するため、資金収支計算書に記載する科目は、別表1のとおりとする。 |
(資金収支計算書の記載方法)
第10条 |
1 |
資金収支計算書は、経常活動による収支、施設整備等による収支及び財務活動による収支に区分するものとする。 |
2 |
経常活動による収支には、経常的な事業活動による収入及び支出(受取利息配当金収入及び借入金利息支出を含む)を記載し、経常活動資金収支差額を記載するものとする。 | |
3 |
施設整備等による収支には、固定資産の取得に係る支出及び売却に係る収入、施設整備等補助金収入、施設整備等寄附金収入、公益事業会計又は収益事業会計への元入金の拠出に係る支出並びに経常活動による収支及び財務活動による収支に属さない収入及び支出を記載し、施設整備等資金収支差額を記載するものとする。 | |
4 |
財務活動による収支には、資金の借入れ及び返済、積立預金の積立て及び取崩し、投資有価証券の購入及び売却等資金の運用に係る収入及び支出(受取利息配当金収入及び借入金利息支出を除く)を記載し、財務活動資金収支差額を記載するものとする。 | |
5 |
資金収支計算書は、当該会計年度の決算の額を予算の額と対比して記載するものとする。 | |
6 |
決算の額と予算の額の差異が著しい勘定科目については、その理由を備考欄に記載するものとする。 |
(資金収支計算書の様式)
第11条 |
資金収支計算書の様式は、第1号様式のとおりとする。 |
(資金収支内訳表の記載方法等)
第12条 |
1 |
資金収支内訳表には、資金収支計算書に記載される収入及び支出の予算及び決算の額を、経理区分ごとに記載するものとする。 |
2 |
資金収支内訳表の様式は、第2号の1様式及び第2号の2様式のとおりとする。 |
(共通収入支出の配分)
第13条 |
資金収支計算を行うに当たっては、複数の会計単位又は経理区分に共通する収入及び支出を、合理的な基準に基づいて配分するものとする。(注4) |
第3章 事業活動収支計算及び事業活動収支計算書等 |
(事業活動収支計算の目的)
第14条 |
社会福祉法人は、毎会計年度、当該会計年度の事業活動の成果を明らかにするため、事業活動収支計算を行わなければならない。 |
(事業活動収支計算の方法)
第15条 |
1 |
事業活動収支計算は、当該会計年度におけるすべての純資産を増加させる収入及び第34条第1項に規定する国庫補助金等特別積立金の取崩額と純資産を減少させる支出との差額に、第31条第1号から第3号までに規定する基本金の組入額、第33条に規定する国庫補助金等特別積立金の積立額及び第34条第2項に規定する国庫補助金等特別積立金の取崩額を加減した額(以下「当期活動収支差額」という)を計算し、さらに次期繰越活動収支差額を計算するものとする。 | |
2 |
次期繰越活動収支差額は、当期活動収支差額に前期繰越活動収支差額を加算して、当期末繰越活動収支差額を計算し、さらに次に掲げる額を加減して計算するものとする。 | ||
一 |
第31条第4号に規定する基本金の組入額 | ||
二 |
第32条に規定する基本金の取崩額 | ||
三 |
第35条第1項に規定するその他の積立金の積立額、同条第3項及び第4項に規定する取崩額 | ||
3 |
第1項の純資産を増加させる収入及び純資産を減少させる支出は、その発生した会計年度に正しく計上しなければならない。ただし、対価が確定する以前の未実現収入は、原則として、当該会計年度の収入に計上してはならない。(注1)、(注5) | ||
(勘定科目)
第16条 |
事業活動収支計算の内容を明瞭に記録するため、事業活動収支計算書に記載する科目は、別表2のとおりとする。 |
(事業活動収支計算書の記載方法)
第17条 |
1 |
事業活動収支計算書は、事業活動収支の部、事業活動外収支の部、特別収支の部及び繰越活動収支差額の部に区分するものとする。 |
2 |
事業活動収支の部には、事業活動による収入及び支出を記載して事業活動収支差額を記載するものとする。なお、事業活動による収入には第34条第1項に規定する国庫補助金等特別積立金取崩額を含めるものとする。 | |
3 |
事業活動外収支の部には、受取利息配当金、借入金利息、有価証券売却等の損益(又は売却収入及び売却原価等、他の会計単位からの繰入れによる収入又は経理区分間の) 繰入れによる収入及び支出並びにその他事業活動以外の原因による収支であって特別収支に属さない収入及び支出を記載し、事業活動外収支差額を記載するものとする。 | |
4 |
第2項の事業活動収支差額に前項の事業活動外収支差額を加算したものを、経常収支差額として記載するものとする。 | |
5 |
特別収支の部には、第31条第1号から第3号までに規定する寄附金及び第33条に規定する国庫補助金等の収入並びに固定資産売却等に係る損益(又は売却収入及び売却原価等)及びその他の臨時的な収支(金額が僅少なものを除く)を記載し、第34条第2項に規定する国庫補助金等特別積立金の取崩額を加算し、第31条第1号から第3号までに規定する基本金の組入額及び第33条に規定する国庫補助金等特別積立金の積立額を減算して、特別収支差額を記載するものとする。(注12)(注13) | |
6 |
第4項の経常収支差額に前項の特別収支差額を加算したものを、当期活動収支差額として記載するものとする。 | |
7 |
繰越活動収支差額の部は第15条第2項に規定する計算の内容を記載するものとする。 | |
8 |
事業活動収支計算書は、当該会計年度の決算の額を前会計年度の決算の額と対比して記載するものとする。 |
(事業活動収支計算書の様式)
第18条 |
事業活動収支計算書の様式は、第3号様式のとおりとする。 |
(事業活動収支内訳表の記載方法等)
第19条 |
1 |
事業活動収支内訳表には事業活動収支計算書に記載する事業活動の決算の額を経理区分ごとに記載するものとする。 |
2 |
事業活動収支内訳表の様式は、第4号様式のとおりとする。 |
(共通収入支出の配分)
第20条 |
第13条の規定は、事業活動収支の計算について準用する。(注4) |
第4章 貸借対照表 |
第1節 貸借対照表作成の目的 |
(貸借対照表作成の目的)
第21条 |
社会福祉法人は、毎会計年度末現在におけるすべての資産、負債及び純資産の状態を明らかにするために、貸借対照表を作成しなければならない。 |
第2節 資産及び負債 |
(資産の評価)
第22条 |
1 |
資産の評価は、取得価額をもって行うものとする。 |
2 |
通常要する価額と比較して著しく低い価額で取得した資産又は贈与された資産の評価は、取得又は贈与の時における当該資産の取得のために通常要する価額をもって行うものとする。 | |
3 |
交換により取得した資産の評価は、交換に対して提供した資産の帳簿価額をもって行うものとする。 |
(たな卸資産の評価)
第23条 |
介護用品などの貯蔵品等のたな卸資産については、個別原価法、総平均原価法等の評価方法を適用して算定した取得価額をもって貸借対照表価額とするものとする。 (注6) |
(有価証券の評価)
第24条 |
有価証券については、総平均原価法、移動平均原価法等の評価方法を適用して算定した取得価額をもって貸借対照表価額とするものとする。(注7) |
(資産の評価換え)
第25条 |
資産の時価が取得価額と比較して著しく低くなった場合には、その回復が可能と認められる場合を除き、時価によって評価するものとする。 |
(減価償却)
第26条 |
1 |
固定資産のうち、時の経過又は使用等によりその価値が減少するもの(以下「減価償却資産」という)については、減価償却を行うものとする。 |
2 |
減価償却の方法は、定額法によるものとする。 | |
3 |
減価償却を行う場合の耐用年数は、当該減価償却資産の種類、構造、用途及び細目の異なるごとに、適正に見積もるものとする。(注8) |
(徴収不能額の引当て)
第27条 |
金銭債権のうち、徴収不能のおそれがあるものは、当該徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れ、当該金銭債権から控除するものとする。(注9) |
(退職債務の引当て)
第28条 |
職員に対し退職金を支給することが定められている場合には、将来支給する退職金のうち、当該会計年度の負担に属すべき金額を当該会計年度の事業活動収支計算における支出として繰り入れ、その残高を負債の部に退職給与引当金として計上するものとする。(注10) |
(その他の引当て)
第29条 |
前条に規定するものの他、引当金として計上すべきものがある場合には、当該会計年度の負担に属する金額を当該会計年度の事業活動収支計算における支出として繰り入れ、その残高を負債の部に内容を示す名称を付した引当金の科目をもって計上するものとする。(注11) |
(純資産の区分)
第30条 |
貸借対照表の純資産は、基本金、国庫補助金等特別積立金、その他の積立金及び次期繰越活動収支差額に区分するものとする。 |
(基本金)
第31条 |
基本金には、社会福祉法人が事業活動を継続するために維持すべきものとして収受した次の金額を計上するものとする。(注12) | |
一 |
社会福祉法人の設立並びに施設の創設及び増築等のために基本財産等(固定資産に限る)を取得すべきものとして指定された寄附金の額 | |
二 |
前号の資産の取得に係る借入金の償還に充てるものとして指定された寄附金の額 | |
三 |
施設の創設及び増築等のために保持すべき運転資金として収受した寄附金の額 | |
四 |
定款の規定により、当期末繰越活動収支差額の一部又は全部に相当する額の運用財産を基本財産に組み入れた場合におけるその組入額 | |
(基本金の取崩し)
第32条 |
社会福祉法人が社会福祉事業の一部又は全部を廃止し、かつ前条に規定する基本金組入れの対象となった基本財産又はその他の固定資産が廃棄され、又は売却された場合には、当該事業に関して組み入れられた基本金の一部又は全部の額を取り崩すものとする。 |
(国庫補助金等特別積立金)
第33条 |
国庫補助金等特別積立金には、施設の創設及び増築等のために基本財産等(固定資産に限る)を取得すべきものとして国又は地方公共団体等から拠出された補助金、助成金等(以下「国庫補助金等」という)を計上するものとする。(注12) |
(国庫補助金等特別積立金の取崩し)
第34条 |
1 |
国庫補助金等特別積立金には、施設の創設及び増築等のために基本財産等(固定資産に限る)を取得すべきものとして国又は地方公共団体等から拠出された補助金、助成金等(以下「国庫補助金等」という)を計上するものとする。(注12) |
2 |
前条の国庫補助金等特別積立金の積立ての対象となった基本財産等が廃棄され又は売却された場合には当該資産に相当する国庫補助金等特別積立金を取り崩すものとする(注13) 。 |
(その他の積立金)
第35条 |
1 |
その他の積立金には、将来の特定の目的の支出又は損失に備えるため、理事会の議決に基づき事業活動収支計算書の当期末繰越活動収支差額から積立金として積み立てた額を計上するものとする。 |
2 |
前項に規定する積立金は、積立ての目的を示す名称を付すものとする。 | |
3 |
第1項に規定する積立金は、その積立ての目的である支出が行われた会計年度において取り崩すものとする。 | |
4 |
第1項に規定する積立金をその積立ての目的以外の理由で取り崩す場合にはその旨その理由及び金額を事業活動収支計算書の脚注として記載するものとする。 |
第4節 貸借対照表の記載方法等 |
(貸借対照表の記載方法)
第36条 |
1 |
貸借対照表には、資産の部、負債の部及び純資産の部を設け、さらに資産の部を流動資産及び固定資産に、負債の部を流動負債及び固定負債に区分し、各部の科目ごとにその金額を記載するものとする(注14) 。 |
2 |
貸借対照表は、当該会計年度末の額を前会計年度末の額と対比して記載するものとす る。 |
(減価償却費の累計額、徴収不能引当金の記載方法)
第37条 |
1 |
減価償却資産については、当該減価償却資産に係る減価償却費の累計額を控除した残額を記載し、減価償却費の累計額を貸借対照表の脚注として記載するものとする。ただし、当該減価償却資産から減価償却費の累計額を控除する形式で記載することもできる。 |
2 |
金銭債権については、徴収不能引当金の額を控除した残額を記載し、徴収不能引当金の合計額を貸借対照表の脚注として記載するものとする。ただし、当該金銭債権から徴収不能引当金の額を控除する形式で記載することもできる。 |
(勘定科目)
第38条 |
資産、負債及び純資産の内容を明瞭に記録するため、貸借対照表に記載する科目は、別表3のとおりとする。 |
(貸借対照表の様式)
第39条 |
貸借対照表の様式は、第5号様式のとおりとする。 |
第5章 計算書類の注記 |
(会計方針等の注記)
第40条 |
1 |
社会福祉法人は、計算書類に次の事項を注記しなければならない。 |
|
一 |
資産の評価方法及び引当金の計上基準等計算書類作成に関する重要な会計方針(注15) | ||
二 |
重要な会計方針を変更したときは、その旨、その理由及び当該変更による影響額 | ||
三 |
基本財産の増減の内容及び金額 | ||
四 |
第32条及び第34条第2項の規定により、基本金又は国庫補助金等特別積立金の取崩しを行った場合には、その旨、その理由及び金額 | ||
五 |
担保に供されている資産の種類及び金額並びに担保している債務等の種類及び金額 | ||
六 |
会計年度末日から計算書類作成日までの間に発生した後発事象で、翌会計年度以後の財政及び活動の状況に重要な影響を与える事象がある場合には、その内容及び翌会計年度以後の財政及び活動の状況に与える影響額(注16) | ||
七 |
その他、財政及び活動の状況を明らかにするために必要な事項(注17) | ||
2 |
前項の規定による注記は、貸借対照表の次に記載して行うものとする。 | ||
第6章 財産目録 |
(財産目録の内容)
第41条 |
財産目録は、当該会計年度末現在におけるすべての資産及び負債につき、その名称、数量、金額等を詳細に表示するものとする。(注2) |
(財産目録の区分)
第42条 |
財産目録は、貸借対照表の区分に準じ、資産の部と負債の部に区分し、純資産の額を示すものとする。 |
(財産目録の価額)
第43条 |
財産目録の金額は、貸借対照表の金額と同一とする。 |
(財産目録の様式)
第44条 |
財産目録の様式は、第6号様式のとおりとする。 |